香春町 カワラxカケル

香春町 カワラカケル > カワラの台所 > 香春町の梅しごと

香春町の梅しごと

2023.06.24

こんにちは~、香春町生活も3年目になった市岡です。今年も梅雨の時期がやってきましたね~

ハーブの陰干しスペースが、洗濯物に乗っ取られて遠い目をしている今日この頃です。

 

さて、梅雨の前の香春町では恒例の行事がありまして、それは、

 

梅しごと!(行事ではないかな笑)

 

香春町に来て毎年、梅シロップ梅酒を漬けてきて、特に梅シロップは夏に欠かせない必需品となりました。

 

漬ける梅も、1年目は地域の方に譲っていただき、

2年目は協力隊OBの梅取りを手伝いながら自分で採り、

3年目はせっかくだからみんなで作ろう!とイベント形式で畑の梅の木(+α)からみんなで採って漬けて、という進化ぶり。(その時の様子は こちら をご覧ください♪)

 

 

 

さて来年はいよいよ大本命、梅干しにチャレンジしてみようかと思いつつ、

香春町ベテランの皆さまはどんな梅仕事をされているのか、いろいろとインタビューしてみました。

 

すると、、、

 

人気3位は、梅ジュース

はちみつを入れたり、黒糖仕立てにしたりと、アレンジも含めると梅ジュースはなんらかの形で作られてる方が多かったです。

 

ちなみに、山本さんに教えていただいた「はちみつ梅ジュースのざっくりレシピ」♪

1、梅を割って身だけを取り出したものを2%の塩に漬ける

2、1の水分をとったものを瓶に入れて、はちみつを入れる

3、2を氷水や炭酸水で割って召し上がれ

 

山本さん自作の梅割り機。梅が転がらないためのストッパーもあって便利そうです〜

 

人気2位は、梅シロップ

お子様がいる家庭は言わずもがな、そうでなくても夏場の来客用に、栄養補給にとほとんどの家庭に常備されている梅シロップ。各家庭によって、味も作り方も違いがあるのが楽しいです。

 

驚異的に簡単だったのが、以前にもご紹介した矢野さんからお聞きした「炊飯器で作る梅シロップレシピ」再掲載です。

梅・・・1kg

砂糖・・・700g(氷砂糖でなく砂糖)

1、炊飯器に入れて、一晩保温でおいておくだけ。

2、梅を取り出して完成! 

 

そして、人気1位が、、、

 

 

ドゥルルルルルルルル(ドラムローム)

 

 

梅干し!

 

もう作ってないけど、、と言う方もそれなりにいらっしゃいましたが、梅仕事する派の方の目玉は梅干しでした。

梅干しを作って、余った梅と隙間時間で、ジャムにしたり、味噌や醤油に漬けたりという塩梅。

なんといっても梅干しを作っておけば、そこから派生して梅びしおを作ったり、いろいろな料理にも使えるし、

梅干しを作る時にできる梅酢ゆかりも重宝する、ということで梅干しが梅仕事の中心になってくるのは納得です。

ちょっと追加で梅を買ってきて、梅干しを作りたくなってきました!

 

 

あと、人気ランキングとは別ですが、手間はかかるけどこの時期作っておきたいものとして「青梅の甘煮(富田さん)」「梅肉エキス(山本さん)」のレシピを教えていただいたりもしました。

梅酒もランキング外ですが、これは「作ったけど結局消費し切らなかった」派と、「完成までに飲み切ってしまう(位に大好き)」派の真っ二つに分かれたので好きずきということでしょう。

 

 

いろいろな方にお話を伺って感じたのは、街の人が思うよりずっと、香春町の方にとって梅仕事は特別なことじゃないってこと。

 

梅が終われば、枇杷が、そして真竹の季節が来ます。

真竹が終われば、ベリーに柿、栗、柚子と手仕事の季節は巡っていきます。

真竹の仕込みも、干し柿づくりも、栗拾いも柚子仕事も山菜採りも、私にとってはまあまあの一大行事感がありますが、慌てず騒がず淡々と、でも楽しみながら日常の手仕事として常にあるのが里山の暮らし。

 

 

香春町が誇る料理研究家の末時先生は、別冊『現代農業』「農家が教える梅づくし」の中で、

使いきれない梅はとりあえず塩漬けして白梅酢をとったり、冷凍しておく方法を紹介されています。

なんでも冷凍梅はレモンやクエン酸がわりに料理に入れて使い倒すことができるとか。

まさに一年中身近にある存在ですね!

別冊『現代農業』2017年4月号「農家が教える梅づくし」

末時先生にとって、幼少の頃、(炭鉱閉山などにともなって)生活に困った人が「梅を拾わせてください」と落ち梅を拾っていた姿を見ていたことから、梅は貴重なものという意識が生まれ、もったいない精神へと育っていったそうです。

 

「そこにあるから活用する」

 

梅採りの時、ついつい、あるだけ全部採りたくなってしまうように、梅があればあるだけ活用せずにはいられない

手仕事の原点はここにあるのかもしれませんね。

 

 

実際に、今年100キロの梅を漬けたという山本さんご夫婦が今年された梅仕事は、こんな感じだったそうです。

 

・梅肉エキス

・黒糖ジュース

・梅醤油

・梅味噌

・ブランデー梅酒

・梅サワー

・梅干し

・はちみつ梅ジュース

・梅ジャム

 

「梅が沢山あるから仕方なく」と苦笑しながら、梅の活用法の本を片手に研究に余念がない姿には里山暮らしベテランの風格を感じます。

 

お話をお聞きした山本さん。「そろそろ真竹の季節だよ〜」

 

里山とともに暮らす、里山の恵みをあますことなく活用するには、

よく動く手と、好奇心や探究心がマストのようです。

 

スローライフの道は1日にしてならず! 楽しみは尽きませんね。

 

一覧に戻る

カテゴリー

新しい記事

アーカイブ