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合鴨農法、2年目の有機稲作

2021.12.06

2021年4月から協力隊3年目に入り、2年目の合鴨水稲同時作に取り組んだ様子を写真をメインに綴っていきます。

田を耕し、水を張り、代掻きをして、5月22日に田植えが完了し、その1週間ほど後に合鴨雛の第一グループ(薩摩黒ガモ)を放ちました。

このグループの合鴨は、熊本県球磨郡錦町の合鴨稲作の先輩農家から卵を譲って頂き、孵した合鴨たち。

餌を食べるとき以外は、おしくらまんじゅう状態で暖かくしてこんな感じで昼寝をします。

小さな囲いの中で泳ぎを練習中。

そして第二グループの合鴨雛は、合鴨農法で師事してお世話になっている桂川町の古野農場で孵った合鴨たちです。

最後の第3グループは、広島県の合鴨農家さんより有精卵をヤフオクで購入して孵した雛たちです。10個孵卵器に入れて10個全てが孵り、孵卵率100%だったのには驚きました。(孵卵器に入れた有精卵の8割が孵れば上手くいった方)

ちょうど第3グループの合鴨が孵った頃には、第1、第2グループの合鴨はすでに水田にて活動していました。

今回は昨年とは違う水田(休耕田)にて新規に米づくりに取り組んだため、2つの問題が発生しました。

1つ目は代掻き(田植え前に水を入れた田をシャバシャバと耕耘して慣らす工程)を1度しか行わなかったので、水が行き渡らない箇所が広くできてしまい雑草が繁茂してしまいました。実を言うと、昨年代掻きをし過ぎて土がトロトロになり田植えで苦労した経験があったので、逆に代掻きを少なくしてしまったのでした。

そして2つ目は、水が取れない問題です。

今年は天候が不安定で水が少なかったのと、本来取って良いはずの水路から水を取らせてもらえず上流で水を管理されているために水が足りなくなり、川から毎日エンジンポンプを使って汲み上げていました。

米づくり1年目の昨年で小さな沢山の失敗を積み、今年は去年よりも上手く米ができるだろうと取り組んだのですが、一番肝の部分で大失敗となり、本当に苦労した2年目の米づくりになってしまいました。

そういうわけで稲の育ちは良くなかったのですが、合鴨たちは順調に育ちました。

9月はじめの週に試しに稲を、はさ掛けの竹竿2つ分まずは干してみました。

今年はバインダーを使い稲を刈ったのですが、麻紐の通し方が悪く、前半は上手く紐が結ばらずに四苦八苦。後半途中で原因が解消され(紐の正しい通し方で)ほとんど止まることなくスムーズに刈ることができて安堵しました。

比較するために試しに金明竹林でも稲を干してみました。

竹林で干して良かったのが、竹竿を用意しなくても良いことと、日差しが半日しか当たらずに涼しい環境でゆっくりと乾燥できたこと。やってみて大変だったのが、田んぼから稲を軽トラに積み竹林まで持ち出して、竹林内で(脱穀機であるハーベスターを持ち込んで、写真右)脱穀をして、稲わらを軽トラに積んで持って帰るとなると、なかなか手間が掛かることがわかりました。

脱穀後は、籾摺り(玄米と籾殻を分離させる工程)を行います。

そして、米袋に30㎏の玄米を詰めて米づくりは無事に終わりました。

個人的には、有機無農薬のお米なので精米をせずに玄米のまま普段は食べます。食感が良く、栄養素的にも優れています。たまに白米も食べたくなるので、いちおう精米した白米も少し常備しています。

色々と試行錯誤を重ねて、できるだけ丁寧に米づくりをしているのですが、安心安全で美味しい有機無農薬の米をつくることは本当に大変なのだと、つくづく肌で感じた2年目の米づくりでした。

田んぼから引きあげた合鴨たちは今もニワトリとヤギと共に元気に過ごしていて、合鴨というのはなかなか動きがユニークでかわいいので、時間があればいつも見入ってしまっています。

動物好きな方は、採銅所にヤギ、ニワトリ(ウコッケイ含む)、アイガモを見に来ませんか?

 

半農半X担当:三村

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