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バレン作り

2019.07.26

神幸祭とバレンについて、、、

神幸祭 : 神霊が宿った神体や依り代などを神輿に移して、氏子地域内に御幸したり、御旅所や元宮に渡御したりする祭。( wikipedia参照 )
*地域の方から、神幸祭とは神様に旅をして頂くお祭りだよと教えていただきました。
バレン : 山笠(ダシ)につける飾りのことで、竹を細く裂いて作られるもので、出笠から垂れ下がるほど大きく色はカラフル。稲穂を模したもので五穀豊穣を表している。

 今回は香春町の神幸祭で使われたバレン作りを地域の竹職人たちから教えていただき1週間みっちり体験しました。

そもそもなぜバレン作りを体験することになったかというと、私自身が香春町に溢れかえっている竹を使って竹細工をしてみたいと思い、町内で竹職人を探していたところ、4月末から町内各地で行われる神幸祭の山笠に使われるバレン約1300本あまりを、1週間かけて数人の竹職人たちが作るという話を聞き、是非参加させて欲しいと思ったのがきっかけでした。

町内の人も誰がバレンを作っているのか知らないという声も多かったのでより興味を持ちました。

バレン作りは住宅街の立派な倉庫の中で行われます。

職人達が朝集まり、まずラジカセで演歌を爆音で流して、みんなで口ずさみながら始まります。

まず、山から取ってきたままの竹を長さ4メートルほどに切り、ナタを使って縦に4本に割きます。

割いた竹を1センチ幅にまた割きます。

ナタを使い竹の節を叩き落として行き、竹1本の幅が均等になるように、ナタを使って削っていきます。この時に自分の足の付け根(太もも)とナタで竹を挟むようにし、竹を手前に引きながら削り、幅を揃えます。(マジで難しいですココ。4メートルの長さの竹を同じ幅になるように調整するのは至難の業。)

幅を揃えたら、ささくれなどが無いように綺麗に整えてようやくバレン1本が完成です。

1本完成するのに初めは10分くらいかかりました。慣れてきても5分。

地域みんなの為の神幸祭で使うバレンということで、1本1本丁寧に仕上げていくので、より時間がかかりました。

しかし、みんなでワイワイいいながら、バレンを作っていく作業はとても面白かったです。

 

神幸祭の準備が一年で一番楽しいと皆さんは仰ってました。

香春町に長年住んでいる職人の皆さんは、地域の”過疎化”と”高齢化”という問題に対して、寂しい思いもあるけど、それよりも今香春町に住んでいる自分達が歴史ある神幸祭を盛り上げて、プライドを持って地域に協力していく事が何よりも大事なこと。自分達が一番楽しめばきっと周りも楽しんでもらえる。と仰っていました。

朝から演歌歌って、くだらない話しをしながら楽しんで地域に貢献するってとても素敵なことだと思いました。

実際に20代の私が皆さんの輪の中に入って行って、作業をして、会話をして、色々なことを共有することで新しい発見など勉強になる事が様々ありました。

このバレンはお金をもらって作っています。バレン作りの後継者となる若者がいないので、将来香春町にバレンを作れる人がいなくなると予想されます。

そうなると、近い未来では香春町の神幸祭で使うバレンなのに、町外に依頼して作ってもらうようになるかもしれません。香春町の神幸祭を盛り上げようと1本1本作っている今の職人皆さんの思いが無くなるような気がしてとても寂しいです。

私自身、今回の体験を無駄にしないためにも、今後もバレン作りを続けていきたいと思っていますが、このブログに書くことにより、バレン作りをやりたいと思う人がまだまだいると思い、アップしました。


竹を使ったナリワイとしてのバレン作りはとても面白いものだと思います。

 

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