香春町の地域資源で染める! ー 柿渋編 その1 ー
2018.10.21
5月に就任してから初のブログ書きます、ムラカミです。
地域おこし協力隊に赴任して5ヶ月と半分ほど経ち、香春町での生活にも協力隊というお仕事にもだんだんと慣れてきた今日この頃です。
「新しく就任した村上です」と挨拶すると「あ~染色の?」なんて言われることもしばしばあり、私が染色をやってることはだんだんと周知してもらえてるようです。
染色だけでなく、デザインやものづくりを通して香春町の魅力をPRできればと思っているのですが、テーマにしていることは、
「今ある資源の有効活用」です。
香春町には、今はまだ出番無く眠っていたり、廃棄の対象だったりする地域資源がきっとある!それを発掘して、創造し、魅力あるものに生まれ変わらせることで、香春町の可能性を広げたい!と思っております。
ということでまずは「柿渋」。
みなさん知っての通り、すでに香春町の特産品である「干し柿」は渋柿から作られます。
そして私が染料として使っている「柿渋」も渋柿からできているのです。
「柿渋ってなーに?」
はい!簡単に説明させていただきます!
柿渋(カキシブ)とは、8月のお盆から下旬辺りに収穫した渋柿を粉砕、熟成させてできる赤褐色の液体で、タンニンを多量に含み、平安時代から様々な用途に用いられてきた日本固有の材料です。
塗料として使えば、防虫、抗菌、防腐、消臭効果を発揮し、更に木材防腐剤・合板などから発生する、ホルムアルデヒドを吸着し無害化します。また、木の呼吸作用を妨げず、寿命を伸ばします。
染料として使えば、布や紙に防虫、消臭、防腐、抗菌作用を与え丈夫にし、更に染め重ねることで被膜を形成し耐水性を与えるので、以前は魚網や傘にも塗られていましたし、柿渋を含ませた和紙は呉服の文様を染める時に用いられる伊勢型紙となります。
また、かつては民間万能薬としてやけどや切り傷、虫刺され跡への外用や、水で薄めてうがい薬として活用されました。
それらはすべて柿渋に含まれる柿タンニンのパワー。柿タンニンには、毛細血管の老化を防いで、高血圧を予防したり胃の粘膜を修練したりする作用もあります。
このように柿渋には色々な使い方がありますが、私の場合は主に染色として利用しています。同じく協力隊の手島さんは、塗料としての柿渋にとても興味を持ってくれました^ ^
じゃあ香春町産の柿渋をつくろー!
ということで、8月に香春町の渋柿を使った柿渋作りを行いました!
なんと!香春町には干し柿用の渋柿を作るための「渋柿畑」があるのです。
JA採銅所園芸部の方々が管理しているとても広い敷地に何本も渋柿の木が植わっています。
渋柿の畑なんて、干し柿が特産品である香春町ならではですね。(写真はほんの一部です。)
今回、間引いたり台風で倒れたりした木の渋柿をいただくことができました!
色々とお世話になった「JA園芸部ダンディーズ」。
これこそまさに、理想的な「香春町の資源」であり「廃棄対象物」の「有効活用」です。
その他にも「うちの採っていいよ!」という声に遠慮なく、たくさんもがせていただくことができて、本当に感謝です。
ありがとうございました!!!
真っ青な未熟の渋柿はピカピカ光って、私にとっては宝の山です!
さてさて、長くなってしまったので今回はここまでに!
次回は、8月に行った柿渋作りの様子と工程をご紹介!!
後半はこちら⇨(後半)⇦のリンクをクリックしてご覧ください!
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