サバイブ in 香春町
2018.04.08
香春町のトライアルステイで1ヶ月滞在させて頂きました 秦 忍(はだ しのぶ)です。
滞在を終えて、あっと言う間に1週間が過ぎました。 とても濃い1ヶ月の滞在でした。
香春町を知らなかった私は、あえて事前に何も調べずに、滞在を始めました。 採銅所駅の待合室が、私がお世話になった地域おこし協力隊の拠点になっています。
採銅所という地名。
銅が採れたのか!と思いきやの、どでかい セメント工場と、町の中心を流れる金辺川という金が採れた名残の名前などが混在する町。
そう、ここは昔々から、鉱物で栄えた地域。 後になって、鉱物に詳しい方と鉱物採集をしましたが、それは後ほど。
私が香春町に滞在することにした1番の目的は、自然体験のできるフィールド開拓でした。
私は「Blue Ship」というアウトドアイベントを企画運営する団体に所属しています。
私が住む、うきは市の筑後平野とはまた違う土地で自然体験が出来る場所を増やしたいと思っていたところ、香春町のトライアルステイを知り応募してみました。
「香春町は、コンビニよりも、登山口に行く方が近い」と、協力隊の村井さんが教えてくれました。 その通り、福岡県内でこんなに登山道がある町は他にないのでは!と思います。 低山で、ほとんど1時間程で登れて、見晴らしの良い山頂が多いです。
滞在中に、登りに登った香春の山々。
1番は、やはり「障子ヶ岳 」
登山道も変化に富んていて、木々も綺麗。
そして、なんと言っても頂上の素晴らしさ!
ここも香春に数ある山城の跡の一つです。
2番目に好きなのは「香春岳(三ノ岳)」
香春町を代表する景色、香春岳。
登山道は、岩登りコースとファミリーコースに分かれます。
そりゃ、もちろん岩登りコースでしょ!
野生の血が騒ぎます!
猿になった気分で、岩場をよじ登ります。
そうそう、香春岳は野生の猿の生息地です。
山では遭遇しませんでしたが、町中で見ました。遠目に、やけに手足が長い犬が道路を横切って行ったな〜って思ったら、猿でした!
岩登りコース、楽し過ぎましたー!
途中、一ノ岳の石灰岩の採掘しているところが少し見えたり。
山頂は狭いですが、ここも見晴らし抜群です。
3番目は「薬師の頭」
ここの写真を見て、香春に行きたい!
と思った絶景です。
下からも登れますが、車で山頂近くまで行き、登山5分で、この景色!
4番目は、「牛斬山」
杉が大きく、沢があり、海外の風景の様な登山道です。
でもひたすら登るので、体力いります。
頂上からは、一ノ岳の採掘場がかなりハッキリ見えます。
山の内側が真っ白という、不思議な光景です。
他にも色々登り、香春町の山はほぼ制覇しました
3月にオープンしたオルレコースもあります。
小倉から採銅所駅までJRで40分。丁度いいデイトリップ。
一山登って、汽車に揺られて帰る。
最高だなぁ。
アウトドアのフィールド探しの最後は、鉱物博士に来て頂き、鉱物採集をしました。
鉱物の町 香春は、九州の中で一番種類豊富に面白い鉱物に出会える!と、鉱物ファンに人気の地域だそうです。
しかし、私たちが普通に行っても、わかりません。
やっぱり詳しい方から教えてもらうと、ただの石が、「鉱物だ!」って変化する瞬間がやってきます。
そして、「鉱物は割った瞬間が一番新鮮」だと言う驚きの言葉に出会いました。
すぐに酸化し始めるため、石を割った瞬間が、一番色鮮やかなのだそうです。
地域おこし協力隊のご協力で、滞在中に「KAWARAサバイバル」というイベントも開催しました。
香春らしく、竹を使い、釣竿を作って魚釣りをする企画です。
当日は あいにくの雨でしたが、まず自分たちで火起こししてから、竹で筍の炊き込みご飯を炊いたり、春の野草を天ぷらにし、竹の器でアウトドアランチを楽しみました。
午後からの釣りは、川の増水であまり釣れませんでしたが、釣った魚を子供たちがさばき、みんなで食べました。
参加者からは、また参加したい!との嬉しい声を沢山頂きました。
イベントは、地域おこし協力隊のおかげで、募集開始3日で定員になり、改めて香春町の情報発信力はすごいな、と感じました。周辺の都市部から、子供と一緒に楽しめる里山アウトドアへのニーズが高いこともわかりました。
また、香春名物の金明竹の竹林には、最初に連れて行ってもらいました。全国でも珍しい金明竹の林を、コツコツ少しづつ皆んなで整備し、本当に美しく金色に輝く竹林です。
この竹林整備や、他にも登山道に点在する案内看板や登山道の整備、各所にある小さな憩いの場の整備など、地元の資源を守る小さな地域のボランティアグループが、とても沢山あることにも驚きました。
登山、鉱物採集、竹林散策、タケノコ掘り、魚釣り、オルレ、野菜の収穫、植林など 香春町で様々な自然体験をしてみて、滞在中 沢山の方に「香春どうですか?」って聞かれて「香春らしいって何だろう、、、」と、ちょっと困りましたが、改めてまとめてみると、とても香春らしい自然を満喫したのだと実感しました。
家の目の前から登山道があり、上流の綺麗な川にしかいない魚が 家の前で釣れる、裏山にクヌギを植林し 10年後には椎茸の菌を打つ、ちょっと登山道からそれれば虹色に光る鉱物に出会える、山に登れば見晴らしは良く 海も見える。
一つ一つは、地元に住む人たちにとって、ごく普通のことですが、どれもとても特別です。
でも地元の方々との交流がなければ、それらに気付かずに通り過ぎてしまう事も多いかもしれません。
人が人と交わることは、とても大事だなと感じた滞在でもありました。
田舎に住むからゆっくりになるのではないので、自分が興味のある 香春の地域奉仕のボランティア活動の一つに加わってみたりして、そういったちょっとした心の余裕が、生活を少しだけゆっくりにしてくれて、季節を感じたり、生活が丁寧になったり、普段の生活が輝いていくのかな、と思いました。
滞在中は、沢山の方々と交流させて頂き、また帰ってくる場所があり、いつでも訪ねて行きたい人達に出会えました。
今後も自然体験イベントの開催や、遊びに香春町を訪れたいと思いますので、よろしくお願いします。
滞在中に交流頂いた皆さま、役場の方々、受け入れて下さった香春町地域おこし協力隊の皆さま 大変お世話になりました!
本当にありがとうございました!
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